湯遊茶々 弐

申し込むだけ申し込んでほったらかしでした……。

クライマーズ・ハイ

8月8日が近くのシネコンの最終上映日でしたので、衝動的に行ってしまいました。

原作読んでおいてからでよかったなーと思いました。
以降はネタバレ感想。


決められた時間の中でテーマがブレなかったのは素晴らしいと思います。
キャラクターをあえて絞って、一人に二人分の役割を負わせたり。
(工学部出身記者と女性記者、主人公が自殺に追いやった記者と最初に御巣鷹山に登った記者)

ただ、前者はよかったけど後者はな……。

神沢君は確かに調子づいてましたが、原作だと我に返り、一生を日航機墜落事件にささげる事になります。
使命を持っていたキャラクターだったので、ちょっとエキセントリックなキャラになりすぎてしまった気が……。

(個人的に原作の神沢君好きだったんで……)

逆にずーこちゃんは玉置記者の役割を負うことで佐山さんとのつながりがはっきりして、かえって良かったですね。
(原作だとこの二人は結婚します)

悠木の息子との関係も、原作と描き方は異なりますがテーマはぶれてないと思います。
でも、あたかも日航機に乗っていたかのように描くあの演出はかえってわかりにくかった気もしますけど……。

原作では説明している箇所を映像でわからせてるというのはいいなあと。
社長のセクハラとか、悠木、岸、田沢の同期な感じとか。

一番好きなのは、事故原因のスクープをすっぱ抜けそうになった時に、悠木、岸、田沢が連携を見せる場面。

等々力に相談する悠木、感づかれないように追山に大好きな競輪ネタをふって意識をそらす岸、帰っちゃいそうな局長を引き留める田沢、の場面は三人が協力して何かを成そうとしている感じがすごくよく伝わってきます。

佐山も良かったなー。

原作だとコンチキショー!と憎たらしく思う部分もありましたが、堺雅人がさわやかに演じてます。

社長とEVで出くわす場面もなんかいいです。
小銭をポケットでじゃらじゃらさせてるのは、電話の為の小銭をいつもポケットに入れてる。
という演出なんですかね?

また、チェック、ダブルチェック、というのは原作には無いエピソードでしたが、悠木がスクープを止めた部分がわかりやすくなって良かったと思います。

ただ、正直映画だけだと最後に食い足りない印象を持たれるかも。

原作を読んで初めてスッキリ。

だと思うので原作未読の人は読んだ方がよいです。
(それが狙いなのか?)

ただひとつなっちゃねえなあと思ったのが群馬弁。

もういいよ、標準語で。
という気分になるくらい違和感が。
一番良かったのは亀さん役のでんでん、あと許せる範囲なのは伊東役の皆川猿時くらいかな。

東北弁っぽくなっちゃってるか、イントネーションがビミョウにおかしい。
高嶋政宏山崎努は得にダメ。
高嶋政宏は、「降りるために登るんさー」というセリフがキメだったので非常に残念です。
群馬県人以外はそれほど違和感感じないでしょうけども。