湯遊茶々 弐

申し込むだけ申し込んでほったらかしでした……。

ウェブ進化論

今更感ありありですが、連休で時間もありましたんで読んでみました。
ちなみに併せて「ウェブ時代をゆく」も買ったんですが、そこまで手がでませんでしたー。

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

気になったところにラインをひいてみましたんで、そのあたりメモ的にピックアップ。

Googleのすごいところについて。(自分の会社との比較も交えつつ)

Googleは1998年に創業されたベンチャーで、
理念は「増殖する地球上の厖大な情報をすべて整理し尽くす」である。
(株式公開は2004年)
創業者はセルゲイ・ブリンラリー・ペイジ(どちらも1973年生まれ)

・世界政府っていうものが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずのシステムは全部グーグルで作る、というのが、グーグル開発のミッションである。(梅田氏の友人グーグル勤務の方のお話)

・10 things Google has found to be true.
(グーグルが真実だと見出した10の事柄)

・優秀な人間が、泥仕事を厭わず、自分で手を動かす(グーグルの企業文化)

 →あ、こういう雰囲気はうちの会社にもあります。(動かさないエラい人もいるけど、そういう人はあまり優秀では……もがもがもが)

・ほぼすべての情報を社内の誰もが読めるブログに書き込む形で公開し、瞬時に社員全員で共有する。電子メールはあまり使わない。特定の誰かに指示を仰ぐための質問、それに対する回答、普通なら直属の上司にまず報告すべき内容も、すべていきなり全員に向けて公開するのである。

 →逆にこれは無い、けっこう秘密主義。ここで動きがもたついているような気がしてならない。情報を抱え込んでいるモンスターがどこかに潜んでいるんじゃないかと私は思ってる。実際のトコ、どうかはわからないけど。

・抜群に優秀な連中を集め、創造的で自由な環境を用意する。ただし情報を徹底的に全員で共有した上で、小さな組織ユニットをたくさん作り、個々がスピード重視で動き、結果として組織内で激しい競争を引き起こす。

 →優秀な連中を集め、ってのはうちのエラい人も考えてそう。でも、創造的で自由かどうかは謎。ある種、どこの中学校だよ、みたいなところが残っているような気がする。具体的には書かないけどね。

ゲイツが考える最高のプログラマー像として、

 +新しい知識をすばやく「リアルタイム」で飲み込む能力
 +鋭い質問をする能力
 +異なる分野の知識を関連づけて理解する能力
 +プリントアウトされたコードを一目見ただけで理解できるほどプロぐミングに長けていること
 +ドライブや食事のときまで、コードのことを考えているような熱意、極度の集中力

 など。

 グーグルの人材戦略も基本線としては同じだけれど、グーグルの場合は学歴を重視する。博士号を持つ社員を配置し、すべての社員に研究者のように行動するよう求める。


自分のキャリアに危機感を持った箇所について。

主に終章「脱エスタブリッシュメントへの旅立ち」から引用。

・日本という国は「いったん属した組織を一度も辞めたことのない人たち」ばかりの発想で支配されている。

 →うーん、私、先日永年勤続表彰されたんだよなあ。新卒で入って10年、ずっと同じ会社。でも普通とちょっと違う。(それについては後述)

・転職によるいい意味での人生の急展開、新しい場での新しい出会いがもたらす全く新しいオポチュニティの到来、組織に依存しない個人を単位としたネットワークがフル稼働することの強靭さ、いつ失職するかわからない緊張感の中で、常に個としてのスキルを磨き自分を客観的に凝視し続ける姿勢がいかに個を強くするか……

 →転職はしてないんですけど、ある日突然転籍出向扱いになったり、仕事が変わる、というのを、実は私自社内で経験しております。また、いつ失職するかわからない緊張感っていうのは、実は常日頃感じている部分であったりしまして……(悲しい事にこれは経験上)

著者である梅田望夫さんが渡米したのは、今の自分と同じ34歳の頃の事だとか。
じゃあ、自分渡米すんのかっつったら決してそんな事はムリなんですが。(つか、同じ土俵で比べんなっつー感じですけどね)

でもGoogle創業者が自分と同世代ってのはあせるよなー、実際。
(それ言うと某堀江氏もそうだったんだけども)

漠然と感じていたもの、思っていたことが体系化されていて、けっこうスッキリしました。
もう線ひっぱったし折り目もつけちゃったんで、古本屋には出せませんから、時々取り出して読もうかと思います。