湯遊茶々 弐

申し込むだけ申し込んでほったらかしでした……。

精進落しの話

義父の時はそもそも告別式はうちの家族だけ(私、夫、義母、娘)だったので、特にお膳を頼むでなく、待合スペースでただひたすら待っていて(私は四十九日の宿泊手配や、テイクアウトのお寿司の手配などしておりましたが)、スマホを駆使し、娘はたしか塾の宿題をしていたような記憶があります。

今回は家族葬といいますか、広い意味で、親族のみの式だったので、父の兄弟や、母の親族もおりました。
本来であれば皆さんに挨拶して父の思い出など話をした方がよかったんですが、導師様が(私にとっては再従姉妹にあたる方)小中の先輩で10歳上の方だったものですから、ひたすら昔話をしてしまいました。

意識的に父の話をしようとするんですが、気がつくとご近所あるあるであったり、亡くなった祖父母、私の同級生の話などもしていました。
私の同級生に僧侶になった人がいて、僧侶同士のお付き合い(宗派は違います)があるようで、最近の写真を見せていただいたり、ああ、そういえばそんな事ありましたねえ、と、盛り上がってしまいました。

実家を20歳になる歳に出ておりますので、30年近く過ぎてしまっていたものですから、懐かしくなってしまいまして……。

父の好きな色や、音楽、食べ物など、私は何もわかってなかったんだなあと思いつつ、話をしているうちに浮かんでくるエピソードのひとつひとつをとりとめなく語り合うような精進落しでありました。